遺産分割協議 不利な遺産分割内容で応じるようにされていたが、弁護士が介 入することで公平な分割内容を実現できた事例
事案の概要
母親が死亡し、子2人が相続人という遺産分割協議の事案でした。
この案件では、誰も使用していない県外の不動産(経済的価値はほとんどない。)が相続財産に含まれている点に特徴がありました。
依頼者の方は、相手方から、少額の現金及びこの県外の不動産を押し付けられそうになっていて、当事務所にご相談されました。
弁護士の活動
依頼者の方は、お金がたくさんほしいという要望はなく、ある程度公平な内容を実現できればよいこと、何より、自分で相手方と交渉をすることがとにかく精神的にストレスであるということから、当事務所にご依頼されました。
実際、当事務所が代理人に就任したことを伝える手紙を相手方に送ったところ、相手方は、昼夜問わず、多数にわたって、依頼者の携帯電話や職場までに電話をしてきました。
相手方は、私にも電話をかけてきて、弁護士が介入することについて悪態をついていました。私は、相手方に対し、今後依頼者に連絡等をすることを止めるよう強く求めました(その後、依頼者の方への連絡はピタッと止みました)。
依頼者の方から受け取った資料をもとに相続財産の内容を精査しました。
また、依頼者の方のご要望として、県外の不動産は受け取りたくないとういこと、また、相続税の期限内に早く遺産分割協議を成立させてほしいというものでした。
そこで、県外の不動産を相手方が取得することを前提に、その余の財産を法定相続分で分割することを内容とした遺産分割協議案を提示しました。
相手方は、当方の遺産分割協議案を受け入れ、こちらが提示する内容で遺産分割協議が成立しました。
担当弁護士の所感
依頼者の方のご要望を最大限実現ことができ、とてもよかったです。
遺産分割の事案では、「たくさん相続財産を取得したい」というものではなく、「相手方と直接やりとりしたくない」「なるべく公平に早く終結させたい」というご要望の方はたくさんいらっしゃいます。
(担当弁護士 五十嵐勇)
掲載日2023年7月20日
五十嵐 勇
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