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改正相続法の施行日について

改正相続法の施行日は、2019年7月1日となっており、施行日以降に開始した相続について、適用されるのが原則となっています(平成30年法律第72号附則第2条)。

 

ただし、例外もあるため、以下個別に解説します。

 

1 配偶者保護のための方策

配偶者短期居住権、配偶者居住権は、2020年4月1日から施行され、同日に開始した相続には適用されません。持戻し免除の意思表示の推定規定は、2019年7月1日から施行され、施行日前にされた遺贈又は贈与については適用されません(附則第4条)。

2 遺言に関する改正

自筆証書遺言の方式緩和については、2019年1月13日から施行され、同日以降に作成された遺言について適用されます(附則第6条)。したがって、同日以前に作成された遺言については、全文自署でなければ無効となってしまうので、注意が必要です。

 

法務局における自筆証書遺言の保管は、2020年7月10日から開始されます。

 

3 遺言執行者の権限の明確化等

規定によって施行日前に開始した相続であっても、施行日以後に遺言執行者となれ適用されるものと、そうでないものがありますので注意が必要です(詳細は、附則第8条参照)。

 

4 遺留分に関する改正

2019年7月1日以降に発生した相続に関して適用されます。

 

5 特別寄与料に関する改正

2019年7月1日以降に発生した相続に関して適用されます。

 

6 預貯金の仮払いの制度

2019年7月1日以前に開始した相続であっても、仮払いの請求を同日以降に行う場合には適用されます(附則第5条1項)。

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