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遺言執行者の権限の明確化、復任権について

質 問

そもそも遺言執行者とは何ですか?

回 答

遺言を作成することは重要ですが、遺言を作成しただけでは、その内容のとおり実現されるとは限りません。こういったときに、遺言において遺言執行者を選任しておけば、その人が遺言の内容を実現する権限と責任を持ちます。遺言執行者は、相続人がなることもできますし、弁護士といった専門職がなることもあります。

遺言執行者について、どのような改正がなされたのですか?
相談者
相談者
美咲総合法律税務事務所
美咲総合法律税務事務所
改正では、遺言執行者の権限が明確化されましたが、権限の明確化とあるように、従前の実務を大きく変更するものではありません。それよりも、遺言執行者の復任権が認められたことが重要だと思います。
遺言執行者の復任権とは何ですか?
相談者
相談者
美咲総合法律税務事務所
美咲総合法律税務事務所
先ほど、遺言執行者は相続人がなることもできると言いました。

しかし、遺言の執行は例えば預金の解約や、不動産登記、遺産を巡る争いが生じたときの対応など、広い法的知識が必要なこともあります。

そうすると、遺言執行者となった相続人は、遺言執行者としての職務を誰かに任せたいと思いますよね。

そうだと思います。
相談者
相談者
美咲総合法律税務事務所
美咲総合法律税務事務所
しかし、改正前の民法では、遺言執行者はやむを得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることができないとしていたため、遺言執行者としての職務を全て専門家に任せると言うことができませんでした。

改正民法では、「遺言執行者は、自己の責任で第三者にその任務を行わせることができる」(民法1016条1項本文)と規定することにより、遺言執行者が第三者に遺言の執行を委任することが可能となりました。

 

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