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【解決事例】遺産分割事件で多額の請求をされたが、大幅に減額して解決した事案

事案の概要

依頼者の両親が亡くなり、相続人は依頼者と相手方の兄弟二人でした。
遺産には、不動産・預貯金・株式がありましたが、不動産が田舎の土地建物であることに加え、建物も老朽化しており、建物の取り壊し費用が不動産の価格を上回るような状態でした。

依頼者も相手方も、不動産の取得は希望しておらず、双方が不要な不動産をどちらが取得するか、不動産を取得するとしたら、相手に取り壊し費用としていくら請求するか等、遺産分割協議が進まない状態が続いていました。

相手方から家庭裁判所に対して遺産分割調停が申し立てられ、依頼者が当事務所に相談にいらっしゃったことから、当事務所が依頼を受けることになりました。

当事務所の対応

遺産のうち、不要な不動産の処理が問題になっていたため、担当弁護士は、不動産を先行して処理することにしました。
建物が老朽化しており、建物の取り壊し費用だけで数百万円以上となる予定であったため、不動産を無料で引き取ってくれる不動産業者を探し、不動産を売却しました。

その後、相手方から依頼者に対して、両親の生前に引き出した金額なども含めて、約2000万円を支払うように請求されました。

依頼者側からは、両親の生前に引き出した金額は、両親の生活のために支出したことなど、できるかぎりの資料を裁判所に提出し、支払いを減額するように求めました。

結果として、当初相手方から請求されていた金額から、大幅に減額した金額を支払う内容での遺産分割調停が成立しました。

担当弁護士の所感

遺産分割事件では、被相続人の生前に引き出された金額を使途不明金などとして、多額の金銭を支払うように求められることがあります。
そのような場合にも、できる限り過去の資料を集め、丁寧に説明を尽くすことによって、相手方からの請求を拒むことができことが少なくありません。

遺産分割事件で、相手方から使途不明金の請求をされてお困りの方は、相続事件に詳しい弁護士に相談されることをお勧め致します。
(弁護士 江幡 賢)

掲載日:2025年4月16日

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